2018年9月21日

保育士の待遇改善は、まったなし

株式会社立の保育園の事業収入に占める人件費率
明確な基準を設けて、待遇改善、保育の質の確保を


まんだち幹夫通信 2018年9月21日号 No.554 (PDF)

 7日の私の区議会代表質問では、保育園の「質」の確保に欠かせない保育士の待遇について取り上げました。


人件費率は、厚労省想定よりはるかに低い


 厚生労働省や内閣府の想定では、保育所(私立)の事業活動収入の7~8割が人件費とされています。今年4月に発行された「ルポ保育格差」(岩波新書)によれば、文京区内にある社会福祉法人の認可保育園の人件費率が、26・5%と東京23区でワースト3にランクされています。質問では区に、区内の保育所について質したところ、結果は左表の通りでした。すべて、厚労省の「想定」以下でした。

 世田谷区では、2015年から株式会社の保育園は、事故報告書の提出義務、財務諸表の公表、職員賃金台帳の整備、立ち入り検査委の権限を定めた条例をつくしました。そして、人件費率が50%以下の事業者には区独自の補助金を支給しないなどの措置も取り入れています。これに準じれば、文京区の上表の31園はすべて補助金支給されないことになります。

 子どもの命を預かる保育士なのに待遇は悪く、賃金は全産業平均と比べて月額で10万円も安いのが現状です。安心して安定的に働ける環境があってこそ、安心できる保育が保たれます。